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「HBアジ180」レポート@神奈川県・走水

レポート:フィールドモニター 川添法臣

フィールドモニターの川添法臣(かわぞえ のりおみ)です。今年もよろしくお願いします。みなさん初釣りは何を釣りに行かれましたか? 私の2023年の船釣りは元祖ブランドフィッシュ・走水の“ビシアジ”で開幕しました。

今回持ち込んだのは赤いブランクスが目印のHB AJI(ハイパーブレード アジ)180
2017年の夏の発売以来、130〜150号のアンドンビシを用いるアジ釣りをアシストしてくれた愛竿です。(※ちなみに背景に見えるのは当日、爆釣していたタチウオの船団です)
通常“ビシアジ竿”というのは150cmくらいの先調子で、コマセの振り易さや機動性を重視した(ネガティブな言い方をするなら“釣趣は二の次”の)竿が主流です。ところがこの手の竿では、魚のサイズが良く、潮も速い走水ではどんなに高価なクッションゴムを用いてもバラシやハリス切れが頻発し、この海域でやり込んでいる釣師ほど200〜240cmくらいの長めで胴に乗る調子を好む傾向にありました。往年の銘竿「プロファイター ローリングビシアジ」がその代表格。その唯一無二だった釣趣はそのままに、一段と軽く、コンパクトになった「HB AJI 180」の登場はまさに衝撃的でした。

──で、この日の釣り。竿入れから1時間はアタリの少ない渋〜い展開。指示ダナは海底から2〜3mで潮は澄んでいます。こんなとき、みなさんはどういう釣りをなさっていますか? 周りを見回したところ、ビシが着底したら1〜2メートル上げてコマセを振り、もう1メートル上げてアタリを待つという我慢の釣りをしています。これが釣れるのであればそれを真似るのですが、その実どなたも釣れていない。当日は潮が効いていたので、道糸は斜めに入り、メーターマークやリールのカウンターより、実際のビシの位置は低く(海底に近く)なります。そこでハリスを1.5号と細めにして、着底より3mから4mをゆっくり探って、アタリが無ければ一旦回収して入れ替える釣りを試したところ、これには26cmくらいの中アジがアタリは小さいながらポツポツと上がりました。
ここで船長は大きくポイントを移動。ここでは底ダナ3mで中アジがコンスタントに釣れるのですが、仕掛けを2号ハリスに付け替えて底ダナ4mに上げたところこれがビンゴ。35cmクラスの幅広な良型が一投一尾、タナ取り後、即明確なアタリの好調なペースで釣れるようになりました。

かくしてこの日は37cm 0.6kgを頭に尺超えの大アジが10本、26cm前後の中アジ10本、唐揚げにしたら丸ごと食べられるくらいのジンタが3本の計23本で沖上がり。マアジの引き味を楽しみながら、サイズを選んで大満足の初釣りでした。
実釣の棚が真棚より低くて魚信が小さくても、苦肉の策として細ハリスにしても、しっかり釣果に繋げてくれたHB AJI 180。この竿なら、走水ならではのマダイやヒラメといった大物ゲストフィッシュにも充分対峙できます。釣りは趣味だからこそ、性能だけでは充たされない味わいがあり、釣趣だけでは辿り着けない到達点があると思います。もう一歩、アジ釣りの奥深さを嗜むなら、一見高価に見えますが永く愛着を持って付き合える一振りHB AJI 180をお薦めしたい、年の始めのタックルインプレッションでした。

タックルデータ

竿:アルファタックル/HB(ハイパーブレード)アジ180
リール:中型電動リール
道糸:PE3号(300m)
ビシカゴ:ミンチ用コマセビシ横目130号
コマセ:イワシミンチ
エサ:アカタン

使用ロッドHBアジ180

船宿:関義丸(神奈川県横須賀市 走水港)