レポート:フィールドモニター 川添法臣
こんにちは、フィールドモニターの川添法臣(かわぞえ のりおみ)です。暖かな11月で年末感皆無の2024年でしたが、12月の声を聞いてから一気に歩みを早めた冬の気配。今年も12月の解禁以来、数型共に順調で5kgクラスも上がっているとの情報をキャッチ。日立久慈港「大貫丸」から出船しました。
今回持ち込んだのは「Kaijinライトヒラメ240/FSL」と、ニューフェイスの「Kaijinライトヒラメ215/FSL」。どちらもライトタックル(以下LT)ヒラメ専用竿で、「240/FSL」はカーボンフルソリッドの竿身とチューブラーのバットセクションを持つ絶妙な調子のワンハーフ仕様。「215/FSL」はフルソリッドブランク・バットジョイント仕様で軽快なフィーリングが持ち味のLTらしいショートロッドです。
まずは今回、初登板の「Kaijinライトヒラメ215/FSL」のファーストインプレッションから。画像はLTでは中心的な60号錘を背負った立ち姿。本来ならロッドホルダーを使わずに、持ち前の軽快さを楽しみたい竿ですが、竿の調子を見て貰うために竿掛けに固定しています。刈込み(風下舷)の流しで竿先は船底へ向かっていますが、言うてもこの程度。アタリの見やすい曲がり具合です。
続いて、刈込舷でより前に仕掛けを出す攻めの80号錘の場合。この日は風が強く流しが速かったため、ここまで曲がりましたが、バット(竿元)にはまだ余裕があります。実釣には全く差し支えありませんが、個人的にはここまで来ると「Kaijinライトヒラメ240/FSL」に持ち替えるかなぁ、といったところでしょうか。払い出し(風上舷)の流しの時には「215/FSL」を、刈込みの流しでは「240/FSL」に持ち替えて攻略する、という楽しみ方もアリだと思います。
──で、この日の釣り。
日の出前は何人もの竿が一斉に曲がって、船長と中乗りさんのタモが追いつかない程の高活性な日並みでした。やがて陽が高くなるとアタリは落ち着いたものの徐々に釣れるサイズがアップする好展開。解禁から1週間ほど経っていましたが、この海域の豊穣を目の当たりにする釣況でした。
強めの風に押されて流しが早く、どちらかというとノーマルタックルに分があるような日並みでしたが、50号〜80号錘を臨機応変に付け換えて仕掛けを安定させながら、アタリが期待出来るラインを流す。この釣りを可能にするのは、ある程度の長さがある「Kaijinライトヒラメ240/FSL」ならでは。更にカーボンソリッドの穂先が可視化する目感度の高さが、払い出しの流しで道糸を長く出すと微かになってしまう初期アタリの重みの変化をつぶさに捉え、遠くのバイトでも強靱なバットセクションを活かしたストロークの長いアワセで確実に鉤を撃ち込むことを可能にします。
カメラを置いて竿を出したのは7時過ぎでしたが、取材の片手間でもギリ座布団サイズの70cmを頭に7枚を獲れる絶好のヒラメ日和でした。解禁間近の好釣が落ち着く頃、楽しみなのがイワシの到来。船長も「イワシが来れば型モノも狙っていけます」と太鼓判を捺す日立沖の“寒ビラメ”。曲がりに定評のあるアルファタックルのヒラメ竿で、大判にも安心のやりとりと、常磐ものの冬の味覚を存分にお楽しみください!
釣りビジョンで放送中の「きょうも大漁!関東沖釣り爆釣会」にて、7代目リーダー・百川晴香さんも「Kaijinライトヒラメ240/FSL」で人生初のヒラメをキャッチします! 水温低下で状況一転、活性ダダ下がりとなった日立沖のヒラメを相手に、丁寧なエサ付けとタナ取りキープの基本テクニックだけで、竿頭にあと1枚の釣果へと漕ぎ着けます。2025年1月20日の放送をどうぞお見逃しなく!
▼タックルデータ
リール:小型両軸リール
道糸:PE1.5号(300m)
先糸:フロロカーボン6号150cm
ハリス:フロロカーボン6号75cm
ハリ:角セイゴ17号/トリプル#8
ステイト:エステル3号40cm
オモリ:50〜80号
▼船宿:大貫丸 (茨城県日立市 日立久慈漁港)
レポート:フィールドモニター 川添法臣
こんにちは、フィールドモニターの川添法臣(かわぞえ のりおみ)です。ようやく冬らしくなってきた2023年の師走。12月の解禁以来、型も釣果もイイ感じとのウワサを小耳に挟み、日立久慈港から出船しました。
今回持ち込んだのは「海人ライトヒラメ240/FSL」(画像左)と「HBヒラメ255」(画像右)。どちらもお気に入りのヒラメ専用竿ですが、「Kaijin ライトヒラメ」はその名の通りライトタックル(以下LT)用で、カーボンフルソリッドの竿身とチューブラーのバットセクションを持つワン&ハーフ仕様。
「HBヒラメ」はノーマルタックル向きですが、嘗ては“手持ちヒラメ”と呼ばれた、置き竿にしないテクニカルな釣りにも対応出来る機動力の高い仕様になっています。とは言えMPG(マグナムパワーグラス)の特性が光る置き竿の釣りにもフィットする器用な側面もあって、ヒラメ釣りではどこへ行くにも必ず船に持ち込む、私にとってはお守り的な存在になっています。
今回、メインで使ったのはコチラの「Kaijinライトヒラメ240/FSL」。画像はLTでは中心的な60号錘を背負った縦流し(エンジン流し)での立ち姿。待ちの静止状態も攻めの積極的な働きかけも操作しやすく、アタリの見えやすい曲がりの調子が見て取れると思います。
では横流し(ドテラ流し)の場合はどうなるか。風を受けない側の釣り座で、道糸が船下へ入り込む“刈込(かいこみ)舷”の場合、私は錘を80号に付け替えることが殆どです。下の画像のように結構胴まで曲がり込みますが、バット(竿元部)にはまだまだ余裕はあります。
重い錘に付け替えるメリットは、仕掛けが反対舷に行きすぎるのを避け、オマツリを防ぐのと同時に、進行方向のポイントへいち早く入れることと、アタリが出しやすく、仕掛けが安定する道糸の角度を作ることが挙げられます。
この方法論で100号や120号の錘を付けないと対処しきれない場合、私はLTに固執せず、「HBヒラメ255」などのノーマルタックルに持ち換えるようにしています。
ところが、横流しにまだ慣れていない釣人と同船するケースがあるのも乗合い船では日常の出来事。ビギナーもベテランも誰しもが「LTは錘60号」と船長から指示されたことを遵守しているのですが、上記のような仕組みをご存じなかったり、仕掛けの着底が感知出来ず、刈込舷にあってもついつい道糸を送り出し続けてしまい、払い出しとなる反対舷の仕掛けとオマツリしてしまうといったトラブルが起こってしまうのを散見します。
──こんな場面に遭遇した時、みなさんはどうしていますか?
A:「オマツリさせんなよ!」と叱責してビギナーを萎縮させる
B:反対舷に行って着底の感知方法を教える、または錘の付け替えを説得する
C:状況を読んで、自分の釣り方を変える
何が正解かはみなさんにご判断頂くとして、私は「C」を実践しています。
風を受ける舷で、道糸が釣り座から離れて行くように流れる“払い出し”の場合、私は浮きやすい形状の60号錘、あるいは敢えて50号錘に付け替えます。
仕掛けが着底したら竿先を頭上に上げて仕掛けを1m程浮かし、そこからリールのクラッチを切って、ゆっくりと道糸を送り出します。すると、1.2〜1.5mほど道糸が出て着底します。竿を立てた構えでこれを繰り返していると、仕掛けは船縁から真正面に相当離れたところまで伸びて行きます。
そこまで流せば、仮に反対舷の釣人が道糸を出し過ぎたとしても、お互いの仕掛けが絡むことは激減する筈です。しかも道糸が長く出ることによって、波による船の上下の動きと仕掛けの間に広い角度が生じているぶん、例え波が高い日の浅場の釣場であっても、仕掛けが狙ったタナで安定し、アタリに繋がるメリットがあります。
この釣りを可能にするのは、LTのしかもある程度の長さがある「Kaijinライトヒラメ240/FSL」ならでは。しかもカーボンソリッドのブランクが持つ目感度の高さが、道糸を長く出すことによって小さくなってしまう初期の魚信をつぶさに捉え、強靱なバットセクションと相まってストロークの長い確実なアワセを実現します。
この日は撮影しながらの取材だったので竿を出していられる時間は限られましたが、縦流し・刈込み・払い出しの全ての流しで釣果に恵まれることが出来ました。来年はKaijinライトヒラメ240/FSL」を限界まで曲げてくれるようなお魚をお見せ出来るよう、頑張りたいと思います!
▼タックルデータ
リール:小型両軸リール
道糸:PE1.2号(300m)
先糸:フロロカーボン6号100cm
ハリス:フロロカーボン6号75cm
ハリ:伊勢尼13号/トリプル#8
ステイト:エステル3号50cm
オモリ:50〜80号
▼船宿:大貫丸 <https://oonukimaru.jp/>