レポート:フィールドスタッフ 白畑義基
今年のキハダフカセ釣りは6月下旬から開幕し、連日、好調が続いています。
乗合船は茅ヶ崎、葉山鐙摺に加え、千葉の勝山からも出船しています。魚のサイズも、初期は20㎏以下も時々混じりましたが、現在は平均で25㎏前後あり、30㎏~40㎏級まで上がっています。いつデカいキハダが食っても獲れるように、ラインシステム、ドラグ調整は万全にしましょう。
さて、私は8/4の金曜に有休をとって葉山鐙摺・長三朗丸から出船!
イワシを積んで沖へ向かい、途中で波をザッパンザッパン浴びるも、場所に着くと既に他船が魚を掛けている。すぐ鳥付きのキハダを発見し、今回上乗りをしてくれた石垣玄船長が撒き餌開始!
魚が餌を取り、舵を握る栗飯原由己・大船長の「はい、やって」の合図で投入。
「40~50mくらいのところに魚はいます。(道糸を)出し過ぎても食わないよー」
今回の餌はマイワシ、カタクチイワシも混じっていましたが、フカセなら遠くへ泳がせるため、マイワシがいいですね。背中の色がグリーンがかった、活きの良いものがベスト。
キハダ、カツオとも活きの悪い餌には見向きもしないので、鼻掛けかカマ掛けでイワシを弱らせずに投入し、沖へ流します(カマ掛けの方が良く潜りますが、不慣れなら鼻掛けでも良い)。この時、潜りながら船から遠ざかっていくイワシがベスト。船から離れないイワシや、海面を弱々しく泳ぐイワシは即座に交換する。
船下には撒かれたイワシが固まり、群を作っている。これは周辺に魚がいるため。イワシにしてみたら、ここで群れずに散らばったらあっという間に捕食されてしまうのです。そしてほどなく、胴の間で流していた人のドラグが鳴った!
これを皮切りに船中あちこちでキハダが食いだし、竿が曲がり、ドラグが鳴り続ける。掛けた人はミヨシ(舳先)か艫へ移動してやり取りし、他の釣り人もオマツリに注意しながらイワシを流すのが作法。そしてミヨシで取り込まれたのは20㎏級のキハダ。この流しでは4人くらいアタっていたが、筆者にはアタらず。
大船長が「デカいハリを使っていると、イワシの泳ぎが悪いから食わない。カットヒラマサの13号がいいよ」とアナウンス。
素早く同サイズのふかせキハダ13号にサイズダウン。南方延縄結びで結び直す。潮回りして投入すると、すぐさま道糸が走り出した!しかし、「ハリが小さく、掛かりが浅いとバレる」と考え、猛スピードで突っ走っている最中に追いアワセを入れた瞬間、ハリス切れ!
「マイワシが小さめなので、小バリなら当たる」と判断し、ハリを結び直していると、隣でもアタリ!
筆者もオマツリを回避しつつ、ある程度流しても食わないので、念のためゆっくり回収している最中に再び食った!
私の場合、初期ドラグは2.5㎏だが、ファーストランは強烈。そのまま走らせ、止まったところで追いアワセを入れる。何度か走るが、スピニングバウト215で走りを食い止め、魚が頭を振り始めたら竿を立ててリフトする。この時、ドラグが緩いといつまでも寄らないため、徐々にドラグを締めていく(筆者は5㎏まで上げる)が、道糸やハリスの強度1/4までが限界。それ以上締めたら切れる。ドラグを締める時もひと目盛ずつ締めるよう意識しよう。最初のダッシュでは無理に止めず、魚が止まってからじっくりやり取りしたい。ただ重いだけの時は容赦なく距離を詰め、反転した時も竿を立てて「人間の負担を軽くし、魚に最大のプレッシャーをかけ続ける」ことを心がけよう。
魚が真下に潜った後は、ぐるぐる回り出す。この時もリフトしたときにドラグが滑らなければ大丈夫だ。今回はタモ入れが浅く、ベールを返した瞬間にまた20mほど持っていかれ、オマツリまでしたが、玄船長のサポートで何とか23㎏をキャッチ。
この魚は、撒いたイワシの他、イカやシマガツオかハタンポのような小魚も捕食していた。
その後もアタリは続き、一時はミヨシで4人同時にやり取りするような状況まであったが、ドラグを締めすぎたのか竿が折れたり、ハリス切れといったバラシも多発し、船中でヒットは16回。キャッチは5本。最大は28㎏。カツオも6㎏級の大型が混じった。
このフカセ釣り、エサのイワシがエサ屋さんで買える限り出船しますが、9月10日現在、エサが入手困難になっているため、今後はスポット出船の予定とのことです。
ヒット率も良いので是非、挑戦してください。
【タックル】
竿:アルファタックル MPG スピニングバウト215
リール:スピニング5000番クラス
道糸:パワーアイWX8 5号
ハリス:プレミアム万鮪 18号
ハリ:ふかせキハダ 13号
釣り船:長三朗丸(ちょうざぶろうまる) 神奈川県葉山町 葉山鐙摺(はやまあぶずり)港
レポート:フィールドモニター 鷲谷康幸
今年の相模湾も開幕からカツオがオキアミコマセに口を使うスタート。
15kg未満のキメジも多く、楽しめるようですが1日間隔で好不調を繰り返しています。
そんな中での私のエビング2戦目は台風明け2日目、やはり台風明け初日は良い釣果だったようですがどうなるのか? 今回も定宿の茅ヶ崎・一俊丸から。
茅ヶ崎港を出た船は途中の小さな反応を流しつつ相模湾を西へ、真鶴の手前辺りで徐々に船団ができ始めます。
周りの状況を見るとポツポツとコマセ釣りではカツオが上がっている模様。同船者のエビンガーにカツオがヒットするも僕とお祭りでバラし、ごめんなさい…。
ポツポツと上がっていたカツオの勢いも次第に衰え、分家したナブラ?を僚船と2隻で追いかけます。 もう1船の方はキハダクラスを頻繁に掛けては切られを繰り返している様子、チャンスあり?かとスピニングバウトにスイッチし、しゃくり続けると「ゴン!」と気持ちの良いアタリ!
ネムリバリをカンヌキに掛けるために鬼合わせを3回、MPGのしっかりしたバットにフッキングの手応えが伝わります。 最初の走りを耐える覚悟で体制を整えたのですが、ドラグも出ないまま、MPGの柔軟なパワーのおかげか瞬殺で上がってきたのは小型のキメジ。
その後はノーチャンスで船中キメジ1本と寂しい釣果になってしまいました・・・しかし、貴重な価値ある1本に満足!
今回のエビングタックルは、メインのキハダ用にいつものMPGヘッドクォータースピニングバウト215、カツオ用にCRAZEEジギングシャフトS63MH。 CRAZEEは去年まではMを使っていましたが、ゴリ巻き必須の乗合船ではもう少しパワーがあったほうが良いと思い、今年からパワーを一段階上げてMHにしています。 カツオ狙いは12~16号程度の細ハリスと素早い仕掛け投入が有利ということでタックルを分けており、周りでカツオメインに当たっているナブラには即座にカツオ用へスイッチできるようにタックルは2セット用意しています。
それと、今季のエビングはワームの他にバケ皮を併用してみています。エビングはワームだけでも問題なく釣れる釣法ですが、船下を通ってもなかなか口を使わない魚やシーズン後半のコマセについた魚をどうにか攻略できないものかと試行錯誤中なのです。今回のキメジもバケ仕掛けが決め手になったのかは定かではありませんが一つの実績にはなりました。現時点ではまだ本調子ではない今年の相模湾ですが、ボチボチコマセにつき始める頃かと。 シーズン後半には小田モンと言われる大型の回遊もあるので可能性がゼロではない限り狙っていきたいと思います!
【タックル】
●キハダ用
ロッド:MPGヘッドクォータースピニングバウト215
リール:10000番
PE:4号400m
ハリス:22号
針:キハダマグロ用15号、ケイムラ系ワームx2、バラフグ魚皮
ジグ:250g
●カツオ用
ロッド:CRAZEE ジギングシャフトS63MH
リール:8000番
PE:4号300m
ハリス:12号
針:メジカツ用15号、ケイムラ系ワーム、バラフグ魚皮
ジグ:250g
釣り船:一俊丸(神奈川県 茅ヶ崎漁港)
釣行日:2023年8月24日