レポート:フィールドモニター 柳沢テル
レポートは久しぶりとなってしまいスミマセン!
今回は実釣レポートというより、ロッドのことを語る内容になってます。
この5年ほど、自分の初釣りは東京湾・剣崎沖のイシダイ五目。
船宿によってはシャクリ五目と言ったりしていますが、本命はイシダイ。
ちなみに、この釣り2回目のとき(2021年1月)に書いたブログが下記のものです。
このブログでもロッドのことを書いてますね。この前の年は「アルファソニック タチウオ175H」を使っていましたが、この時は「アルファソニックLG 82-185MH」「デッキスティック82-182」「ショートアームGS82-165MH」の3つを試しました。
その翌年(2022年)もブログを書いてます。この時は前年使用したモデルよりやや強い「アルファソニック タチウオ170HH」をメインで使っています。
2024年もまたまた書いてます。この時はアルファソニックLG82-185MHのみを使っています。
釣りのこと自体は、上記のブログでいろいろ書いているので、そちらをご覧ください。
2024年ブログに書いていますが、イシダイ五目用として、2024年発売の「アルファソニック タチウオ」シリーズがすっごく気になっていました。このブログを書いた時点では横浜釣りフェスティバルの直前で、さすがに最終サンプルを持ち出せなかったので持って行けませんでした。
ちなみに、2021~22年で出てくるアルファソニックタチウオは、現行シリーズの前作で東京湾でのテンビンタチウオ用として自分が開発テストを行ったロッドです。73くらいのアクションで、175Hは水深60~80mでの80号錘使用を想定し、170HHは真冬の下浦100~120mでの100号(場合によっては120号も)錘使用までを想定したモデルでした。
この2本は、2018~19年にかけて開発テストを行い、2020年に発売したのですが、その頃はまだ東京湾ではテンヤ釣法は行われていませんでした。当時、東京湾・三浦半島東部の下浦沖と呼ばれるポイントが1~2月の厳寒期におけるテンビンタチウオで定番ポイントの一つとなっており、使用する100~120号錘に合わせて170HHという強いモデルを作ったのでした。
そして、その後わずか3年ほどのうちに東京湾でもテンヤ釣法がとてもポピュラーになり、今の東京湾タチウオ船ではテンビンとテンヤは当たり前のように同船し、船にもよりますが状況によっては最初はテンヤでスタートしたものの途中でテンビンに変更、といったこともあります。そういった流れの中でアルファタックルのタチウオロッドも変わりました。24年モデルの「アルファソニック タチウオ」では、テンビンだけでなくテンヤでも使いやすい「二刀流」使用ができることを意識して作られています。3モデルありますが、160MHと180MHが「二刀流」です。190M/FSLはタチウオ用(テンビン)としても評価が高かったライトゲームロッドの名竿「アルバトロス」シリーズの特徴を引き継いでいるモデルで、ロッドの前部2/3くらいがフルソリッドとなっていて、気持ちよくしなり、テンビンでの誘いリズムを取りやすい調子です。190M/FSLは、個人的には水深40~60mで60号錘を使い、じゃっかん喰いが渋い時に絡めとるようなフッキングが必要となる状況でお薦めです。
と前置きが長くなりましたが・・・
この24年モデルの「アルファソニック タチウオ180MH」が剣崎沖でのイシダイ五目に最高なんですよ! 船でのイシダイ釣りは各地で人気がありますが、その場所ごとで釣り方がけっこう違います。今回は、あくまでも「剣崎沖イシダイ五目」でのお話しです。

さて、この釣りで使いやすいロッドの条件は、ざっくり言えば下の3点です。
①一日中、休みなくシャクリ続けるため、ロッドは長くないほうがいい。大雑把に言えば1.6~1.9mの間。1.8mくらいがちょうど良い
②イシダイの硬い口に針をしっかり刺さないといけないことと、アタリが小さいこともあるため、82調子くらいで感度も高いこと
③80号錘を下げて、ストレスなくしっかり操作できること
東京湾の剣崎沖イシダイというとても限られたマニアックな釣り物なので、専用ロッドと言えるものはアルファタックルでは出していません。だから、上のブログでも書いているように色々なロッドを試してきたわけです。アルファソニックLG82-185MHなどはかなり良く、フィールドスタッフの入稲福さんはイシダイ五目ではこのモデルを好んで使っています。LGの他にもいろいろ試したロッドは悪くはなかったものの、ちょっとした点で「帯に短し・タスキに長し」と感じました。長さの点では170センチ以下だと波があるときや誘い幅を大きめにしたいときにちょっと辛いです。また、一日誘い続けるのでロッド重量は軽いほうがいいです。

ホームページに載せているアクションカーブの画像も見てみましょう。



上の2つの画像でロッドの角度が少し異なりますが、画像内で「穂持ち」と書いてある部分の曲がり方が違うのが分かると思います。「LG82」では穂持ちがある程度曲がりますが、「タチウオ180MH」ではあまり曲がりこんでいません。「タチウオ180MH」のほうが操作がしやすく、しっかり針掛かりさせやすいと言えます。
この点もあって、「タチウオ180MH」は先に挙げた「剣崎イシダイ五目で使いやすいロッドの条件」の3つをほぼ完全に満たしていると言えます。
しかし、LG82も良いです。両者を比較すると穂持ちが曲がっているとはいえ、この程度なら充分に操作できます。イシダイ専用ではなく例えばアマダイ釣りなどに併用するならこちらのほうがいいですね。アマダイも45センチくらいになると引き込みがかなり強いですから、穂持ちが少し曲がって引きを受けやすいほうがいいと思います。
この5年間、剣崎イシダイ五目に適したロッドをずっと考え、試してきましたが、この「アルファソニックタチウオ180MH」こそ、ほぼ専用竿と言ってもいいほどのファイナルアンサーですね! そもそも、80号錘でちょうど良い82調子のロッドって、なかなかないんですよね~~
この釣りが大好きで、ロッドについて悩んでいた方はぜひ使って欲しいです。

ところで・・・2025年の初釣り、自分に釣れたのはイサキばっかりでしたとさ・・・トホホ・・・
オチがよろしかったようで!?
レポート:フィールドスタッフ 柳沢テル
ここ五年ほど、自分の初釣りと言えば東京湾剣崎沖の「イシダイ五目」。
毎年、釣友のYさんが仕立ててくれるのです。


ロッドはアルファソニックLG 82-185MH






剣崎沖イシダイ五目の釣りはオキアミコマセの釣りなのですが、非常にアグレッシブな釣り。
船長から、例えば「35メートルから30メートル」と言ったタナの指示が出ます。
これは、最初にビシを35メートルに落として、30メートルまでコマセを振りながら上げて、という意味なのですが、この5メートルの間でコマセを振り、その間にアタリが出なければ回収。
コマセを振って、1メートル上げて・・・といった動作を5回繰り返すだけで1投が終わり。しかも、その5回の動作の間には「待ち」の時間はありません。それをひたすら繰り返します。
「1メートル上げて」というのがシャクリの誘いになるわけですが、基本的にはややゆっくりめに上げます。しかし、いつでもゆっくりというわけではなく、その場所、その時で誘いのスピードが異なります。そのスピードというか、リズムが合っていないとイシダイは喰ってきません!
当日、自分は全くそのリズムが合わず(良く言う ”手が合わない” ってやつですね・・・)、なんとラスト1時間くらいになるまでイシダイはゼロ! 自分の釣り座は左のオオドモだったのですが、右のオオドモも自分の隣も、もっと言えば自分以外の人はみんなイシダイを釣っているので決して釣り座のせいではないのです・・・。リズムが合っていないのだろうと思っていても、どうやって合わせていくのか、こういう時ってどんどん悪い方にハマっていく感じ・・・。
しかし、ヒントは身近にありました。
右のオオドモの人が2レンチャンで「電動で回収を始めたら喰いました! でもこれで釣れても、釣った気がしないっす」と。回収時、ということは船長の指示ダナの一番上で、スピードを上げたときにイシダイが喰ったわけ・・・だよね??? と思い、上げるスピードを速くしてみたら・・・やっとイシダイ! 喰ったタナはやはり指示ダナの一番上くらい。これはマグレではない! と思い込み、同じシャクリを続けたらラスト1時間でイシダイが3枚。苦労の結果、ハメました。いや~嬉しかったなぁ。



てな感じで、とても良い初釣りでした。
【釣行データー】
釣行日:2024年1月6日
釣り船:育丸 神奈川県三浦市 剣崎間口港
ロッド:アルファソニックLG 82-185MH
リール:テイルウォーク エランSWデンドー150PH
ライン:PE1.5号(パワーアイWX8 マークド)
仕掛け:全長3.5m吹き流し 2本針(幹糸・エダスともフロロ4号 針はグレ7号)
錘:80号 コマセカゴFL ストレートタイプのテンビン クッションゴム1.5㎜×50センチ
そういえば、今年の新製品「アルファソニックタチウオ」の160MHや180MHって、この釣りに良さそう。来年試してみようっと。