レポート:フィールドモニター 川添法臣
こんにちは、フィールドモニターの川添法臣(かわぞえ のりおみ)です。
2019年、東京湾で爆発的に釣れて一世を風靡したエギによるマダコ釣り。あれからもう5年も経つんですね。すっかり市民権を得たエギタコが、今年は大洗沖で湧いているとのことで取材の依頼が。その模様をレポートします!
今回持ち込んだのは「アルファソニック ディープシーカー」82-180MH。本来はライトな中深場用の竿で、今年の春にはオニカサゴ(標準和名:イズカサゴ)で大活躍してくれました。この竿の特長と言えば、感度豊かな金属製の穂先「形状記憶チタンソリッドトップ」と、中深場用の竿(死語気味ですが“胴突竿”)とは思えない軽量な仕上がり。激流の中のアジビシ釣りやアマダイのテクニカルな釣りでもそのスキルを発揮する非常に汎用性の高い一振りです。
アルファタックルには「ハイパーブレード EGI TACO 170H/180MH」や「アルファソニック エギタコ」、「kaijin エギタコ」「エギタコFT」と優秀な専用竿が数多くリリースされていて、どれも素晴らしい仕上がりなのですが、そのどれもが我が家には無く、急に決まった取材で困った挙げ句「軽くて感度があってパワフルな竿と言えば……」で登板となった今回、「ディープシーカー」がまたもやまさかのドハマりを見せてくれたのでご報告します!
今期、マダコの湧きで話題集中の大洗沖ですが、神奈川県在住の私にとってアクセスの良い鹿島港からの出船となりました。エギタコの撮影と取材が一段落して8時過ぎからの竿出し。水深25〜30mの釣り場でした。
周囲では新子サイズが上がる中、「ディープシーカー」の竿先は“初期アタリ”とでも言うべき“触り”を感知していました。
取材日に同船した方々の殆どは東京湾でポピュラーな“硬めで張りのある先調子の竿”を、竿先を下げて使っていました。この竿で海底を小突いていると、この“触り”を見逃す(或いは初期の根掛かりに感じられる)らしいのです。
目線の高さに構えた竿先に少し重みを感じる“初期アタリ”があったら、小突きを小さくして、時折竿先でエギの頭を持ち上げるようにして様子を見る、竿先に“聴く”間を与えたところ、これがビンゴ。やがてずっしり重みが乗ってからアワセれば、胴部がリンゴ大の一回り大きなサイズがハリ掛かりするようになりました。
また「kaijin エギタコ」を愛用されている方とも同船しました。
感想を伺うと「柔らかい」とのこと。確かに、一般的なエギタコ専用竿は張りがあって小突きやすい印象があります。が、この“張り”によって乗せられないアタリがあることもまた事実なのです。柔軟な穂先は「柔らかい」と言うより「乗せやすいクッション性がある」と思って頂いて、小突いている最中に少しでも異変を感じたら、竿先に聴いてみることをお薦めしました。
またアワセも竿先を煽って掛けるのではなく、バット(竿元)部を持ち上げるようにしてしっかり重みを乗せてハリ掛かりさせることも、この手の竿の大切な作法なのでお含み置きを。
この説明でピンと来ない方はアルファタックルのYouTubeで「【エギタコ】東京湾エギタコ~船でのハウツー大公開!」をご覧ください。実はこの動画、私が編集したんですが、エギタコブームの火付け役・和田勝也さんが8分30秒で相当実戦的な解説をしています。何度見ても発見があるので是非ご高覧を!
さて、この日の釣り。アタリが見えるようになってからはエギの色を交換しながら配色を詰めていき、沖上がりまでに2kgを頭に7杯を獲りました。ちなみにこの日、同船の竿頭は10杯。取材の片手間に竿を出してこれだけ釣ることができたのは「ディープシーカー」の持つ“軽さ”や穂先の“感知能力の高さ”に因るものであることはご理解頂けたかと思います。
エギタコ釣りには是非、多彩なアルファタックルのエギタコ専用竿からお気に入りを見つけて頂いて、また「ディープシーカー」をお持ちの方は、こんな使い方も出来る最新中深竿のマルチな実力をご体感ください!
▼タックルデータ
リール:tailwalk ELAN SW DENDO 150
替えスプール:D2-200
道糸:PE2号(200m)
リーダー:フロロカーボン8号
オモリ:60号
ハリ:タコエギ3.5号/コウイカ用スッテ
▼船宿:幸栄丸
レポート:フィールドモニター 川添法臣
こんにちは、フィールドモニターの川添法臣(かわぞえ のりおみ)です。時化続きで沖に出られず、うずうずしている方も多いのではないでしょうか? わたしもディープマスターことテル岡本さんの仕立てに乗せて頂くことになったものの天候に恵まれず、何度目かの仕切り直しでようやく沼津「舵丸」さんから出船することが出来ました。この春、マイタックルに加わった アルファソニック「ディープシーカー」が本領のオニカサゴ(標準和名:イズカサゴ)で実力を発揮してくれたので、その模様をお届けします!
今回持ち込んだのはアルファソニック「ディープシーカー」82-180MH。錘負荷80号〜200号の8:2調子。これまでシロアマダイにビシアジにと「実はこれにも好適」という釣り物で大活躍してきましたが、ようやく本領のライト深海。
この竿の特徴と言えば、形状記憶チタンソリッドの竿先(CTS)と、一日手持ちで釣り切れるバランスの良い“軽さ”。置き竿でも楽しめる西湘エリアや石花海ならともかく、気を抜くと根掛かりしてしまう大原や南房の岩礁帯を釣る場面では、軽さがもたらす“手持ちで疲れない”という一事が大切な要素となります。また、良型のオニカサゴほどアタリが小さいという傾向にも、目感度の高い穂先とモタレを感知しやすい軽量なタックルは大きな優位性を与えてくれます。これらの特性がどうオニカサゴ釣りに貢献するのか、実釣での使用感をレポートします。
船宿推奨の錘150号での曲がり具合がコチラ。まだまだ竿に余裕があるので、早潮の際には180〜200号にしても全く問題ないのが見て取れるかと思います。しかもこの竿、「軽い軽い」と言っているとパキパキの高弾性ロッドをイメージさせてしまうかも知れませんが、実際は繊細で柔らかい穂先に、負荷を掛けるとジワジワ曲がり込む粘り強い調子の一振りです。掛けた直後から取り込みまで、200m近い巻き上げの間、絶えず頭を振って抵抗するオニカサゴのファイトにも、やりとりを楽しみながら安心感を持って対峙できます。
また、このテの竿は全長が210〜190cmと言うものが多いのですが、この竿は180cmとやや短めで、それが持ち重りの解消や捌きやすさにも繋がっているのですが、何より特筆なのは“視点から近い”という点が挙げられます。いかに目感度の高い穂先でも、視点から離れていては微細なシグナルを見落としてしまいます。詳しくは後述しますが、竿先から得られる情報はアタリの他にも様々あるので、これは意外と釣果に影響するメリットをもたらしてくれます。
──で、この日の釣り。
竿入れ当初は水深より40mほど多く道糸が出るくらいに潮も効いていて、内心180号錘に付け換えた方が釣り易いかな……とすら感じる程でしたが、潮下の釣り座だったので指定の150号で頑張ることしばらく。積極的に仕掛けを動かすと本命のオニカサゴながら小さな個体が掛かってしまう反面、動かさないとアタリが出ないというジレンマに苦しむものの、よくよく考えてみればタナさえ合わせられれば魚が釣れる大変恵まれた釣況。ポツリポツリと釣果を重ねるうちに、水深170mを超える釣り場にあっても、ハリとエサが底を這っていると穂先に顕れる一定の挙動があることに気付きました。
これまでオニカサゴは勿論、コマセマダイでもアマダイでも生き餌のマゴチでも、テンビンから先にある「仕掛けの状態」については“想像で思い描くもの”でした。ですから、餌盗りに付けエサを食われて無くなってないか、エサが砂底を引き摺ってないか、こまめに底ダチを取り直したり、何分か毎に仕掛けを回収してエサの状態を目視で確認するのが当たり前の作業でした。
ところが、海中にある仕掛けの様子が竿先の挙動から読み取れる、というこの場合。それがどれ程の手間と上げ下げの時間を省くことができるか、ご理解頂けるでしょうか。
この後、潮が弛む時間が来て、ドンコ(チゴダラ)やサメたちがハリ掛かりするようになり、やがて魚信も無くタコベイトを噛み千切られたりハリを奪われたりするようになりました。犯人はヨリトフグ。これを避けて釣ることは結局最後まで出来ませんでしたが、感度アップと潮弛み対策として短めに詰めた仕掛けをわざと引き摺るタナまで降ろして、竿先にエサが底を引き摺っている時の挙動が出なかったらエサかハリが無くなっていると判断して仕掛けを回収する、という苦肉の策で乗り切りました。これも目感度の高いチタンソリッド穂先を持つ アルファソニック「ディープシーカー」 ならではの小技。みなさんの釣りのヒントになりましたら幸いです。
修行のような時間に試行錯誤を繰り返した11時近く。道糸が再び斜めに流され始め、ユメカサゴがハリ掛かりして来ました。これが今日最後のチャンスかも知れないと、全長1.8mの仕掛けに結び換え、エサもより大きめのものを選んで付けたところこれがビンゴ。まず魚信があって、この頃には竿先を聞き上げて魚の重みからサイズも想像できるようになっていました。この釣り場にはまだ他にも本命が居るような気がしたので、とりあえず10秒待ってみることに。結果、特に変化は無く、手巻きでリールを巻き始めた途端にググン! と更に強い引き込みが。ずっしりとした手応えを感じながら竿先を上げ、ゆっくり5m程巻いて電動巻き上げのスイッチをオン。ゴンゴンと首を振るファイトと重量感を楽しみながらの200m、海面を割ったのは1.2kgと1kg弱の一荷。テル岡本さんがタモ入れしてくださいました。
かくしてこの日のわたしの釣果は1.2kgを頭にリリース含め7匹。苦しい時間帯こそあったものの、小振りな個体を海へ返しても船中のみなさんのクーラーは賑やかで笑顔の沖上がりとなりました。
魚影が濃く、魚が素直な石花海のオニカサゴ。根こそぎ釣り帰ってしまったら、たちまち失われてしまう貴重な根魚たちの楽園であることは言うに及びません。「足るを知る」釣り師として、学びと食べる分だけの魚を持ち帰る心を大切したい、そう感じ入る釣行となりました。
この記事をご覧のみなさんも是非、ライト深海釣りのニーズをカタチにした アルファソニック「ディープシーカー」 で、これまで“やってみたかったこと”が“出来ること”になる瞬間をご体感ください!
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▼タックルデータ
リール:小型電動リール
道糸:PE3号(300m)
天秤:腕長45cm
オモリ: 150号
ハリス:フロロカーボン8号
ハリ:ムツ20号
エサ:サバ/カツオハラモ/ヒラメ腹皮/ニジマス皮/イイダコ
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▼船宿:舵丸 < https://kazimaru.net/>
レポート:フィールドモニター 川添法臣
こんにちは、フィールドモニターの川添法臣(かわぞえ のりおみ)です。
横浜・大阪・新潟に名古屋と、展示会で出逢ったニュータックルたちが店頭に並び始めましたね。前回、サンプルをお借りしたアルファソニック「ディープシーカー」の製品版が手に入り、ちょっと様子見のつもりで船に持ち込んだところ、思いのほか大活躍したので緊急インプレをお届けします。釣り物は早春のマアジ、走水沖の本格ビシアジでの実釣レポートです。
今回レポートするのはアルファソニック「ディープシーカー」82-180MH(画像右)。錘負荷80号〜200号の8:2調子。オニカサゴやクロムツなどのライト深海は勿論、アマダイやビシアジ釣りにも流用できる中深場の基本的な一振りです。
私が普段ビシアジで愛用しているのは「HB(ハイパーブレード)AJI 180」(画像左)というMPG(マグナムパワーグラス)と中弾性カーボンのコンポジット竿で、今年で7年目になる相棒。波気があっても思わぬ大型の個体が来ても、MPGならではの柳腰で無駄に魚を暴れさせず、ハリスを護りながらハリ穴を広げないビシアジ専用竿の傑作です。
──なんですが、「ディープシーカー」にとって本領のオニカサゴ釣りは来月の予定だし、手に入ったら早く使いたいのが釣り人の性。そこで「ちょっと試しに」くらいの気持ちで持ち込んだ今回の釣り。結果から申しあげると大潮周りの激流に臨んで大活躍でした。その模様をお届けします!
釣行日の3月9日は大潮で北西の風9mの予報。文字通り潮流の早い走水では難しいコンディションになることを予想していましたが、朝イチの投入が上の画像。相当気を付けて糸の出し入れをしても、道糸が怖いくらい斜めに入り込む激流の中での釣りです。
130号ビシを使っているみなさんには船長から15号のオモリが配られ、ビシの中に入れるよう指示がありました。私は150号のアンドンビシも持ち込んでいたのでこれを使っています。図をご覧頂くと分かるとおり、右側(船首側)の釣座の方の道糸がこの角度で入ってきていますので、気を抜くとオマツリしてしまいます。このような状況では、仕掛けの投入時になるべく船縁から遠くへビシを振り込むことによって、潮下の釣師との仕掛けの接触を避けることが出来ます。大袈裟に言えば、150号のビシを潮上へキャスト出来なければ、高確率で周囲の釣師とオマツリしてしまう難しい海況でした。
そこで活躍したのが「ディープシーカー」の“軽さ”と絶妙な“アクション(ここでは“調子”の意味)”でした。
仕掛けの振り込みは軽さと調子で対応し、激流で難しくなる底取りはアルファソニックの売りであるCTS(コンポジック・チタン・ソリッド)穂先の感度の良さがアシストしてくれました。しかも魚が掛かるとベリーが柔軟に曲がり込み、硬いだけの先調子竿とは釣趣もマアジの脆い口吻を護る追従性も段違い。安心してファイトすることが出来ました。
ここで、今回「ディープシーカー」が気付かせてくれたTipsをひとつ。
さっきまで入れ掛かりでアタリがあったのに、急に沈黙するような場面。特に春先に見られる現象なのですが、このような場面に遭遇したら、一旦底を取り直してからジギングのように竿をシャクリ上げ、リールを巻きながら、最初のタナ取りより3m上までを探ってみてください。さっきまで釣れていたタナの1m上か2m上で、シャクリを止めるようなアタリがあったらビンゴ。次の投入も同じ釣り方で釣れ続ける筈です。
この際気を付けたいのは、コマセで上気した魚が浮いている状況なので、コマセを撒き過ぎないよう、アンドンビシへのコマセの追加は取り込み2〜3回につき1回程度に絞るのがお薦めです。
この釣り方の魚探反応を捉えたのが上の画像です。さっきまで釣れていた底付近の魚群と、5m浮いた食い気のある魚群。そして右上がりに斜めに入ったラインは、魚が掛かって電動リールで巻き上げ、45mで空っぽになったビシの軌跡です──ご理解いただけましたでしょうか。
マアジにおける春先の「探る釣り」。これは東京湾内のLTアジでやっていた釣り方でしたが、まさか走水の150号ビシでも出来るとは何とも意外な発見でした。この釣りを可能にしたのは「ディープシーカー」の軽さと操作性がもたらした賜物。
ちなみにこの釣りではテンビンと仕掛けの間に“何となく”付けているクッションゴムを外してみてください。シャクリの途中でハリ掛かりせずともアタックがあったことや、2本針のどちらに掛かっているかが分かるようになると、攻略中のワクワクが止まりませんよ♪ 2024年の早春、アルファソニック「ディープシーカー」で一歩進んだビシアジ釣りの深淵をご体験ください。
▼タックルデータ
タックル:アルファソニック ディープシーカー 180MH
リール:小型電動リール
道糸:PE3号(300m)
天秤:腕長30cm
オモリ:アンドンビシ150号
ハリス:フロロカーボン2号
ハリ:ムツ10号
エサ:イカ赤短冊(赤タン)
▼船宿:関義丸 (神奈川県横須賀市 走水港)
レポート:フィールドモニター 川添法臣
こんにちは、フィールドモニターの川添法臣(かわぞえ のりおみ)です。横浜「釣りフェスティバル」と大阪「フィッシングショー」にお越しになったみなさん、お気に入りのタックルは見つかりましたか? わたしの興味を引いたのはアルファソニック「ディープシーカー」。まだ店頭に並んでいない新製品ですが、今回はワガママを言ってサンプルをお借りして来ました。静岡県は田子の浦港から出船のアマダイ釣行からファーストインプレッションをお届けします!
今回レポートするのはアルファソニック「ディープシーカー」82-180MH。ライト深海とカテゴライズされる錘負荷80号〜200号までの8:2調子。オニカサゴやクロムツはもちろん、ノーマルタックルのアマダイやイカ釣り、ビシアジにも流用できる中深場の基本的なスペックを持つ一振りです。
この竿の特徴と言えば、アルファソニックに共通する形状記憶チタンソリッドの竿先が挙げられますが、わたしが最初に驚いたのは手に持った時の“軽さ”。詳しくは後述しますが、昨今非常にテクニカルな釣りを要求される深場釣りに於いて、手持ち釣りの快適さがもたらす“操作性”や、感度を超えた“異変の感知能力”は大きなアドバンテージをもたらします。
実釣での体験を基に使用感をレポートします。
船宿推奨の錘80号での曲がり具合がコチラ。魚信の見えやすい曲がりの上に、全長180cmとコンパクトなため、よくある190cmの中深竿より竿先が眼の位置から近く、チタントップが可視化する微妙な変化も見逃しません。と、まずこれは「目感度」のお話し。
続いて錘100号での曲がり具合がコチラ。あんまり変わらないw ですがそこがイイんです。アタリの見え易い曲がりは維持したまま、手元に感じる重みの変化はタックルが軽くなった分、良く分かる。この“重みの変化”に気付けるか気付けないかは釣果の分かれ道。と、ここは「手感度」のお話し。
そしてしつこいようですがコチラは錘120号での曲がり具合。もうお分かり頂けますね。錘の変化で竿の調子が変わってしまっては、アタリが判別し難くなってしまう。一方、重みの変化は、道具が軽くないと分かりにくい。このバランス感覚が中深場の竿に求められる才能で、ディープシーカーがなかなかの精度でそれを実現していることが見て取れると思います。
──で、この日の釣り。
海上は大変穏やかで、砂底なのにカケ上がったり深い溝があったりの起伏に富んだ地形の攻略。底ダチをマメに取って、仕掛けをアマダイの視界に漂わせるには、常時手持ちでタナを取り直しながらアタリを出すという手数の多い釣りとなりました。さらに底潮が早いようで錘をある程度重くしないと道糸が立たないという状況。機動性に利のあるライトタックル(以下LT)では仕掛けが浮いてしまい太刀打ちできません。
またこの日は急激な冷え込みの影響か本命からのアタリは小さく、モタレのような重みの変化から、アワセても竿先が入るだけ。手巻きで数メーター巻いたところで初めて暴れ出すという渋めのコンディション。
ここで光ったのは「ディープシーカー」の自重151.5gという“軽さ”でした。
LTでないと分かりにくいモタレるだけの初期のアタリを手元に伝え、小さいながらも船中1尾目のシロアマダイを捕捉しました。
また、使い始めてから2時間程を要しましたが、このモタレの感知能力は「あぁ、オキアミが底を引き摺ってるな」という仕掛けの様子も判別できるほどで、LTに迫る感度を体感できました。それでいてトラギスやガンゾウビラメといった餌盗りのアタリはチタントップの竿先に「ツツツ…」とハッキリ可視化され、エサ替えのタイミングを逃さず、サメの姥婆食いなどの無用なトラブルを避けて効率的な釣りを展開できました。
かくしてこの日は取材の片手間ながらシロアマダイを4本。このほかマダイやイトヨリダイなど美味しいお土産をゲット。竿入れから沖上がりまで、手持ちでアタリを出す操作を途切らすことなく釣り切りました。言うほど体力の無い私にこの釣りを可能にしたのは、バランスの良い軽さのアルファソニック「ディープシーカー」82-180MHがもたらした賜物。「アマダイ釣りの面白さがイマイチ分からない」とお感じのアングラーにこそ、是非とも試して欲しいアイテムです。“幻の”と喧伝されるシロアマダイですが、シンプルに軽くて目感度の高いタックルがあれば、特餌も特殊な仕掛けも必要ありません。アルファソニック「ディープシーカー」で一歩進んだ中深場釣りの醍醐味をお楽しみください。
▼タックルデータ
タックル:アルファソニック ディープシーカー 180MH
リール:小型電動リール
道糸:PE3号(300m)
天秤:腕長45cm
オモリ: 80号
ハリス:フロロカーボン4号
ハリ:ケン付き丸海津13号
エサ:オキアミ
▼船宿:鶴丸 静岡県富士市 田子の浦港